海洋ごみの問題は身近な社会問題!

・2019年6月に大阪で行われたG20にて国際的に問題となっている海洋プラスチックごみを、2050年までにゼロにする目標を導入することになりました。
海洋ごみの問題解決として、浮遊や漂着しているごみを除去することも重要ですが、ワンユースプラスチックを減らすことや、日常生活においてプラスチックごみの処理を確実におこなうことが重要で、身近な社会問題である認識が必要です。
ラムサール条約登録となった葛西海浜公園においても、プラスチックごみは実は絶え間なく漂着しています。
海洋ごみの約7割は、河川から漂着したものです。東京湾は内海ですので葛西海浜公園に漂着しているごみのほとんどが、荒川や旧江戸川からの漂着ごみなのです。
「西なぎさ発:東京里海エイド」では10年間の市民活動を経てたくさんの漂着ごみを収集してきましたが、2020年3月現在では、まだその一部が公園の片隅に集積されたままとなっていました。その状況からも、海洋ごみの問題が身近な社会問題であることが実感できます。
(2020年4月以降、これらの山積された漂着ごみは公園外へ搬出・廃棄が徐々にされています。)
身近な実態を知ることで、ひとりひとりが海洋ごみを減らす第一歩を自ら踏み出しましょう!多様なライフスタイルが溢れている東京でこそ環境問題について、真剣に取り組む必要があると考えています。

上記の写真は、葛西海浜公園/西なぎさにて2019年6月16日に撮影した漂着ごみの写真です。
2019年7月時点で撮影した「漂着ごみが語る東京湾の海洋ごみの実態」というタイトルの動画をまとめたものがありますので、そちらもご覧ください。

※2020年4月から西なぎさに山積された漂着ごみは、徐々に公園外へ搬出がされている状況です。

  • 葛西海浜公園/西なぎさのマイクロプラスチックの実態についても動画にてまとめています。ご覧ください。

西なぎさにおける漂着ごみの実態

  • 葛西海浜公園/西なぎさに漂着するごみは、4月~11月にかけて多く確認することができます。その理由は、河川の水位と季節風によるためです。

 河川の水位は特に夏季の台風接近時やゲリラ豪雨時に高くなります。そのため、台風通過後やゲリラ豪雨後にはたくさんの量のごみが河川から東京湾に流入します。そして夏季に吹く南風の影響で南面に干潟が開けている西なぎさなどにたくさんのごみが漂着するのです。

  • 河川からの漂着ごみにはプラスチックごみが多く含まれており、それらのごみは比較的軽いため風により干潟に多く漂着してしまいます。干潟に漂着したプラスチックごみは、夏季の強い紫外線に曝されるため、劣化が促進されマイクロプラスチック化していきます。
  • 一方、12月~3月にかけては乾燥期となり河川の水位は下がり、季節風も北風に変わるので、西なぎさに漂着するごみはほとんど非常に少なくなります。

漂着ごみの具体的事例

  • 西なぎさに漂着していた様々なごみ

漂着ごみの具体的事例(つづき)

  • 西なぎさに漂着していた様々なごみ

西なぎさ発:東京里海エイドで収集した漂着ごみの実績

2010年~2019年実績

※「西なぎさ発:東京里海エイド」の活動へのご参加はこちらをご覧ください。

漂着ごみをどうしたら減らせるのか?

  • 東京湾への漂着ごみを少しでも減らすために、我々は何をしていったら良いのでしょうか?

東京湾に注ぐ河川域を含めた地域を生活圏としている市民は実に3千万人以上と言われています。

 つまりステークフォルダーは大勢いるのです。少しでも多くの方々に東京湾の漂着ごみの実態を理解していただき、3R:Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)を様々なアプローチで推進していくことが重要であると考えています。

  • 東京湾の漂着ごみの実態は、関東圏に暮らす人々の生活のだらしなさの縮図です。
  • それぞれのステークフォルダーの立場で、工夫さえすれば漂着ごみは必ず減らすことができるはずです。多くの人々が暮らす東京や関東圏でこそ、環境保全活動が必要であると考えています。
  • 漂着ごみの多くはプラスチックごみですが、現在のライフスタイルではプラスチック製品の利用はかかせません。新型コロナ禍の影響で認識されましたが、衛生面では場合によってはプラスチック系の容器のほうが好都合であることもわかりました。ではどうしたらプラスチックの利用と環境保全とを両立されれば良いでしょうか?

 現実的なアプローチとしては、先ずはワンユースプラスチックをできる限り用いないこと、それからライフスタイルの中で用いるプラスチックを有効な生分解性プラスチック(バイオプラスチックの種類のひとつ)の利用に切り替えていくことであると考えています。

  • DEXTE-Kでは「西なぎさ発:東京里海エイド」の活動の際に、漂着ごみの調査をおこない、そのデータを関係団体と共有しています。漂着ごみの実態を知ることが重要であり、たくさん漂着しているごみ、環境に悪影響を及ぼす有毒なごみ、危険なごみについては、特にごみの発生起源である生産者に責任を感じていただくことでReduce(リデュース)につながればと考えています。
  • DEXTE-KはReduce活動として、「マイボトルの推進」と「エコバック利用の推進」を展開しています。

※ペットボトルの漂着ごみが多く、それらを識別すると「ミネラルウォーター」と「お茶」の種類が多いことがわかっています。ペットボトルの漂着ごみ全体の約6割以上が「ミネラルウォーター」と「お茶」類なのです。これらについては、個々人の行動でReduce(リデュース)が可能です。

行楽地に出かける際に「ミネラルウォーター」や「お茶」類は自宅で準備して水筒を持参することで、Reduce(リデュース)が実現できるのです。

 ※「西なぎさ発:東京里海エイド」にご参加くださった方々へ記念にエコバックの配布をはじめました。2020年7月からレジ袋の有料化がはじまりましたが、有効にご活用ください。

  • 西なぎさにおける漂着ごみ削減と環境保全の中長期ビジョンについては、こちらをご覧ください。

参考:漂着ごみとは…

※日本海側の「漂流ゴミ」はアジア大陸からの国境を越えた課題で有名すが、西なぎさの「漂流ゴミ」は日本/関東エリアの課題です。

「海洋プラスチックごみについて考えよう」教材

  • 全国川ごみネットワークが作成したわかりやすい教材がありますので、紹介しておきます。